review_book

「悪人」吉田修一

この作家のミステリー小説は初めて読む。 いつも、退屈な日常を凌駕する驚きや、苦しみみたいなものを求めてミステリーを読んでるかなり最悪な人間なんだけど、読んだあとに、残る本にあまり出会わない。 動機が不純だから当たり前か。 内容(「BOOK」データ…

ひさびさに

明日また電話するよ 山本 直樹

逃げるために読む

ミステリー小説なんて、小学生のエラリー・クイーン、少年探偵団以来、 読もうと思ったこともなかったのに何となく。 読んでみたら、現実の延長みたいに世間に満ちていて、 なのに全部他人事で。 しかもありえないことが起きて、解けるものだから、 連日通勤…

「日本の10大宗教」

LUMINEの中のブックファーストのジャンル別ランキングに、最近読んだ意外な本が入ってました。 「日本の10大宗教」。 普通の本ですが、確かに新興宗教系だけをまとめた本はなかったかも。 この人の本は問題になった時期を含めてよく読んでますが、どれも文章…

「わにとかげきす」3巻。また鈍くなる。

良かれ悪しかれ、ストーリーは大きく進む。この主人公のおっさん、見た目的に全面的にありだと思います(漫画だけど)。 ただ、交際&性交デビューしてからの、斉藤君への干渉ぶりを見ていると、鈍さ炸裂。。。 変わるって決めたわけだし、まあいいんだろう…

「YouTube革命」を読了。

アメリカのそのほかの動画サービスの現状などなど、知らないことも多く、勉強になりました。 ひとつだけ気になることがあります。 個人的には2004年の秋くらいからYouTubeを使ってます。当初はごく一部の日本のミュージシャンのPVがある程度でほとんどはアメ…

村上春樹 「かえる君、東京を救う」〜「アフターダーク」

悲しいかな。日付を越えてしまいました。 仕事はじめも、会社はがらがら。かなり、大丈夫かよ、な気分になる。 社会人になってから仕事はじめに休んだことがない。旅行などに行かないせいもあるんだろうけど、休むという小さなことで負い目を感じるのがいやだ…

坂本教授の「エロコト」

久しぶりに銀座に。涼しくなっていい季節。のんびり買い物。ウィンドウのディプレイに吸い込まれ、晩ご飯にエビフライ、オムライスなどをいただく。やさしくておいしいお味でした。と思ったら、創業60年だそうです。へーーー!帰りにBOOK 1stで「エロコト」…

「ソラニン」浅野いにお

「ひかりのまち」に続く長編。時代を象徴するような、ともすると奇抜な社会現象を取り去り、あくまでも等身大の登場人物を描く作者初の試みです。もうひとつ、「ひかりのまち」との大きな違いは、主人公ふたりの世界ではなく、ありふれた周囲の人間関係をも…

グランドフィナーレ

読了。阿部和重の芥川賞受賞作品。表題作はいまいちピンとこなかった。「馬小屋の乙女」のほうがずっと面白かったんですが、、、前半の離婚にまつわる描写の丁寧さと、後半の少女ふたりに寄せる気持ちの描写とに、書き手側の温度差みたいなものがある感じが…

「海辺のカフカ」

をいまごろ読了。久々に村上春樹の物語らしい物語を読んで、ちょっと飽きながらも安心する。ただ、主人公が15歳であることににどこまで意味があったかが微妙。こんな居場所のなさや不安は、大人だってたくさん抱えているし、年月がたったってうまくやり過ご…

さらば、「シガテラ」

ここ数日のモヤモヤ感は、おそらく「シガテラ」最終巻からくるものだと思うので、やっぱり言葉にして整理してみよう。古 谷実はどれも好きですが、「シガテラ」は「ヒミズ」といい勝負なくらい好きな漫画でした。そんなことはどうでもいいのかもしれませんが…

ひかりのまち

浅野 いにおの久々の新作、「ひかりのまち」をやっとこ読みました。「素晴らしい世界」をはじめて読んだ時も、衝撃というにはあまりにやさしい、ふわーっとした感動がありましたが、今回のほうがずーんときました。前作の1巻のほうが、状況的には過激な物語…