FACTORY@お台場 いわゆるひとつの小さなフェス?

もう一週間以上たっちまいましたが、、、
いってきたぜ、お台場、ぼーけん Oh!
とまあ、お目当てはZAZENとサンボだったわけです。

まずはそれぞれのセットリスト

サンボマスター
歌声よ、おこれ
美しき人間の日々
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
そのぬくもりに用がある
月に咲く花のようになるの

ZAZEN BOYS
開戦前夜
USODARAKE
KIMOCHI
COLD BEAT
自問自答

ほとんどがサンボかハイロウズ目当てだったんじゃないかってくらい、
サンボは人気あるんですね。
まさにサンボマスターが語りかけてるライブでした。
かなり暑苦しいことをロックにこめまくっているのですが、
普通なら、すぐ引いてしまう自分がなぜかついていけるのがサンボの不思議。

だって、電車男主題歌の時なんて
「愛と平和!」とかって叫んでましたから。

主題歌の依頼がきた時に、
愛と平和を伝えられるならと思って引き受けたものの、
伝わるかなと期待してつけたテレビの裏番組ではテロのニュース。
自分はほんとに何もできない、って思った。

そんな誰もが抱える矛盾を思いっきりストレートに語られるからそりゃまいります。

熱いし人まみれだし、訳がややわからないなりにも、
最も「愛と平和」から遠そうな観光地のど真ん中で「あいとへいわっ」って叫びつづけると、
人間なぜか妙にハイになるもんですね。
よくわからないけど、ふにゃふにゃとみんな笑っていて、
これあれか、JAPANの鹿野さんがいうところの祝祭ムードっての?
なんて思っていたら、

「ロックンロールってたのしいねえ。
俺はパンクが好きだけど、こんなにたのしいとにこにこしちゃって。
怒るのがパンクなのに、俺はパンクじゃねえな」
と照れ笑い。

なんかあれですね、サンボは、
荒れ果ててはないんだけど、しらけ切って望みを忘れたマンモス校
すい星のごとく現れた教育実習生みたいな感じです。
みんながごちゃごちゃ考えずに、何となく
彼らにのせられていることが心地よいと思える。

素晴らしいことだと思いませんか! みなさん!

とまあ、こんな感じでサンボが終わりまして。
このフェス会場というのが、意味なくチケットでブロック分けがされていて、
フェスというにはあまりにフードもドリンクも貧弱。
そして砂がすごくて日陰がない。そんな会場。

お目当てが終わるとどっと人々はドリンク列に並びます。
やっぱりJAPANとかEZOとか快適なんだなーなんてぼんやり思っているも。
続々と出て行く人、人、人。
次のZAZEN、前方スカスカではないですか。

やっぱりZAZENはなんというか、
一般受けはしないかもしれないけれど、
硬派をつきとおすバンドなんですね。

まっぴるまのお台場っちゅーらしくない空間に登場するや、
いきなり「開戦前夜」。
この曲をはじめて聴いた2年前のEZOを思い出しました。
泥酔&すし詰めであんまり覚えてないのですが、
この曲と自問自答はとにかく心につきささりました。

開戦前夜は勝負の歌。
世間がどうのこうのを十分知った上で、己と勝負する歌だと思う。
この曲を聴くたびに、ゆるみきった自分の生活を振り返ってとほん、とするんですが、
お台場のまっぴるまに聴く開戦前夜は、
ますます向井さんの己が、自我が張り詰めた瞬間でした。

客受けなんて関係なし。
己のやりたいことをやる、己を試す。
かっこよいなあ。
サングラスダブルかけで気合も入りまくり。
しかし周辺のカップルは、なんでふたつかけてるの? って笑ってました。
こんなオープンエアな大衆の目にさらす向井さんもかっこいいし、
そんなカップルの感想も張り合ってて非常によい印象。

途中COLD BEATでリズムのイン&アウトを繰り返し、
いよいよ音が小さくなってこれから大きくなりますよーという瞬間に、
お台場一体にぴんぽんぱんぽーん、と業務放送が響いたりと、
アクシデントもありつつ。
まさに、COLD BEATであります、なる向井さんのアドリブも冴え。
ラスト自問自答は、「僕らの音楽」並のピリピリとした緊張感。
でもあれですね、あの歌詞はどうやっても後半ピリピリしますよね。
わたしの知るなかで、1,2位を争う人間の陰鬱さとぎらぎらした強さを
表現した曲。

曲も少なかったし、何しろ松下氏×ZAZENを見るのは初だったもので、
正直いまひとつのりきれませんでした。
ZAZENとしてみるというより、
リーダー向井さんの心意気にほれるばかりで。

後日、新生ZAZENを知るべく、新作買いました。
詳細はのちほど。