BRIDGE 2010 April

BRIDGEのイベントにいってきました。
ポメラがうれしくて、備忘録。
以下ざっくりです。

パネリスト 
・江端浩人(日本コカ・コーラ インターラクティブ・マーケティング統括部長)
・小林弘人(株式会社インフォバーン代表取締役CEO)
・高広伯彦(スケダチ|高広伯彦事務所/ブログ http://www.mediologic.com/weblog/
ナビゲーター 
・徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク株式会社代表取締役社長)

まず自己紹介
■江端さん
サンシャイン牧場 × 爽健美茶
・デジタル&ど根性(番組)
4月9日(金)からMXTVで新番組。
Tシャツに「コカコーラパーク」で検索、とプリントすることで、番組中ずっと宣伝!
・新製品×twitter
4月14日。マルチアカウントを組み合わせたもの?

■小林さん
・雑誌産業論(東大大学院で?)を4月から教えます。

情報には3種類があり。
フロー
例;twitter。加速。
ストック
例;書籍。スタンドアローン
エコー
例;リスティングっぽいもの。検索と同時に普及。

メディアの資産とは?
コミュニティ
価値はそこに集うコミュニティにあり。
コミュニティがメディアの「外」ではなく「中」になってきた。

メディアとは・・・
集った人になにを提供するか。解決方法まで提示。
ソリューション型に変わってきた。

次代のメディア
「オープン出版宣言」
アクセスできる情報、それ以外
コンテンツ主体、コミュニテイ主体。どちらもあるべき。
これまでの良心はひきつぐべき! 金儲けとかだけでなく。

■高広さん
次世代メディアマーケティング
タイトルについてはメディアがはいってるほうがいい。



以下トークセッションから
「インターネットの登場以来十数年での一番大きい変化は?」
小林さん
ユーザーが増えた。ニッチメディアからメディアに
江端さん
メール・TCP/IPでたどれる世界・情報流通のはやさ
高広さん
あらゆる情報を同様に扱える価値。コンテンツフォーマットが共通になった。

「これから10年間で変わることは?」
江端さん
アナログ技術の導入。人間の脳との関係とか?
小林さん
製造業、食品。オープンソースハードウエア。
高広さん
デジタルネイティブであふれる時代に。



「ネット活用のメリット、デメリットはどうなる?」
江端さん
コスト効率が最大のメリット。消費者の目が向いているから今はネット。自社媒体をもつとコスト効率がいいから。
小林さん
軸が傾いている。潤沢化していくもの(コミュニケーション)、希少化しているもの。
希少に価格つけて売り込んでいくことがメディア。
マスメディアからかわって潤沢化。100円ショップみたいな情報が増えた。どこにでもある情報にお金は払えない。
高広さん
広告業界、代理店のひとたちから商品がでない。インターネットの世界をとりこもうとしてしまうから。実は業界以外からでてきている。
今までは設備投資が必要だったので、価格が高くなる、ので代理店にたのまないと、になっていた。
広告業界以外で育った。




「互いのジャンルへの提案」
小林さん
前田建設ファンタジー事業部。書籍にも。自社サイト、自社内でIR。チーフメディアオフィサーが社内に必要。メディア魂があるひといるでしょ、どこの会社にでも。
実際は。。。
コカコーラパークは最初からいたひとは1人。あとは外部から。
配属したいひとのイメージ。インタラクティブマーケティングマネージャー。
高広さん
インタラクティブ」という素質が大事。ネット広告業界の人から抜け落ちてる。ネットのおもしろさはインタラクティブ。お互いにかかわり合う仕組みをどう作るか。デジタルかどうかは関係なく、相手が入ってきやすい世界をどうつくるか。
インタラクティブを考えないと、ネット以外でも「マス」を越えられない。仕組みだけでなく、こっちにきやすい、かきたいという気持ちにさせる。

江端さん
作ったら進化していくもの。リアルタイムに反応とともに変化していくことが重要。
一個のいいものより、多くの中からいいものを選択。

小林さん
「対話」。相手の機微を読んでほしいもの提示する。
ボタン押して動くのがインタラクティブじゃない。

高広さん
額縁にみてたらだめ。関西人がそういうのはつよい。と思う。

徳力さん(@司会)
会話、対話になると荒れるのは当たり前。ネットにでると、メディアでこんなのはだめだ、となる。



「今後のネットは?」
高広さん
メディアの革命1 AOLTV
テレビの画面の上にチャットを出す。
2 SMS meets TV
北欧? テレビの深夜の空き時間に、送ったSMSがテレビの画面上に並ぶ。SMSの通信費をテレビとレベニュシェア。

小林さん
最初のころから今のサービスのもとはあった。でてきていないのは"agent"という思想だけ。
かわりに旅行の手配とかをしてくれるような。

「古いところに真理がある?」
いまいけてないのが次にはあたるかも。セカンドライフ、とか。

江端さん
商社は川上と川下にいって生き残った。重要なのは単独でやるのでなく、持っているリソースをつなぎあわせて新たな価値を生む。

「中間の存在意義はさがっていく?」
変わっていくんだと思う。役割が変化していく。

小林さん
何かが何かを取って代わるんじゃなくて、配線しなおす。
再配線の発送。

江端さん
川上と川下が近くなっている。ネットのおかげ。



ボトルネックボトルネックじゃなくなって、規模が小さくなっていく?」
小林さん
企業のコストが変わってきている。使えるひととさくさくやうほうが効率がいい。幸せの目盛りが多様化している。そもそも企業、にいることが幸せのすべてなくなっている。個人のほうに利益がいってるのかも?

高広さん
広告の種類は増えても、古いタイプの広告産業はシュリンク。商品開発レベルで「マス」をターゲットにする必要がなくなる? テレビメディアは世帯でしか買えない。企業が求めるターゲットと合わなくなっていく。売り方を変えないとシュリンク

江端さん
情報の流通の付加価値が下がれば、コンテンツの付加価値をあげるとか、方法はたくさんある。
コンテンツとしての力は従来のメディアがもっとも理解していたものだったはず。

小林さん
クリエイティビティが足りない。装置化している。市場を生み出さないとだめ。新しいニーズを創出させていく。ダイソンの掃除機とか。

江端さん
組み合わせで売るのもあり。携帯とテレビとかいろいろ。




「日本ならではのアプローチは?」
高広さん
メディアは国別に状況が違う。日本向けにはどう?を考えないとだめ。youtubeのユーザー層も違う(ブラジルでは高所得者向け)。外の状況とその違いをちゃんとみるべき。

小林さん
雑誌はそのままローカライズしてもだめ。国によってプロトコルが違うから対応。言語のせいでイントラネットぽくなってしまっている。バリウッドは世界2位、みたいに、開いてしまえば広がる可能性はある。と思ってがんばる。

江端さん
電車がおくれて怒る国民性。海外の携帯の価格システムが変われば、日本のサービスは外にでていけるはず。



会場からの質問
「三人で会社を作るとしたら?」(関さん)
つなげまくるサービス? 業界の料理人?(高広さん)
ハックしてお金もっていきまくるサービス?(小林さん)



「お互いの魅力について」
江端さん→
小林さん 名前が一緒だからいいひと
高広さん 昔からいってることがかわらなかった。実は。
高広さん→
江端さん 日本人でこういう人がいるのか
小林さん 1996年に高城剛とかのいる代官山のぱーてぃーで知り合った。今も元気!
小林さん→
高広さん いろんな組織でひっかきまわしてほしい、と。



「日本をもっとおもしろくするためのヒント」
江端さん
「何でもやってみる」一回接して自分ごとにするのが大事。自分で経験してないと違う。

小林さん
アメリカでは失敗しているところが多い。AltaVistaとか。新しい技術、サービスではたくさん討ち死にしている。日本はリスクをおそれがち。どんどんいったほうがいい。

高広さん
日本の広告業界、転職をおそれる人が多い。活性化するには人材の流動性があるべき。
一般のひとに
原書でよまないとだめ。コトラーが5月にマーケティング3.0を出す。こういうのもどんどんよんでいかないとだめ。


三者三様の立場、意見で面白かったです。個人的に感じたのは、新しいものが古いものを食いつぶすとか、これまでの価値観でみると規模が縮小しているとか、そういう既存の発想こそが、世界を狭めているんじゃないかと思いました。

古いもののすべてを否定する必要もないし、守るべきものは守りつつも、お客様、対する人たちのほうに歩み寄り、語りかけ、耳を澄ます姿勢じゃないかと。

先日のNHK報道特集にあったような、互いの足をひっぱったり、自らのみを過大評価したり、逆に卑下したりではなく、誇るべきものと反省すべきことをクリアにしてリスクを背負うことじゃないかなと思いました。
そんな意味で考えさせられる時間でした。


みなさまおつかれさまでした!