SAD VACATION

数年後の自分をイメージするのはなんてむずかしいことだろう。

週末映画に備えてエヴァの「序」、あといまごろ「sad vacation」を見る。
女子だから男子だからはなかろうもんかもだが、
人をのみこむような人のでかさ、小ささにはつくづくやられる。疲れる。混乱する。

エヴァは映画見てからにするとして、「sad vacation」。

中国人の密航を手助けした健次は、中国人マフィアから逃げるため運転代行に転職していた。ある日、泥酔客を送って行った先は、若戸大橋を真近に見上げる小さな運送会社・間宮運送。そこで健次はかつて自分を捨てていった母・千代子を目撃する。様々な過去を持つ流れ者たちで構成される間宮運送で働き始めた健次だが、千代子への積年の復讐心と日増しに大きくなる母性との間で葛藤する。

以下ネタバレ
捨てられた息子が親に偶然遭遇して素だか策略だかわからない行動を繰り返すうちに、
それが復讐心だと定義した瞬間から地味ながら世界が転がり始めるような、そんなはなし。
結局義理の息子を殺してしまい刑務所に入った息子を、かつて捨てた母は暖かく迎える気満々で、
さらに萎える。みたいな。

かつて捨てた息子を突然再度愛し始めたり、その周囲も含めて受け入れようとする母親の行動が、
母性とは到底思えないんだが。
その行動の動機付けが何かなんて、誰にもわからない。