SPOTTED YEAR-END PARTY@渋谷LUSH
ひとりでライブハウスにぶらっといくって、実は数年やっていなかった。
以前は毎週くらいの勢いで通っていたのに不思議なもので。
しかも激動の時期ほど、ライブに通いまくってたんだよな。
人はそれを現実逃避と呼ぶのか。
でもなんだか少し違っていて、どうにもならない重い現実のなかにいると、日常から離れることで考えなくて済んだのです。
それが現実逃避か。
いやしかし、考えられないくらい自分をいっぱいにするのに必死。が正しい表現な気がする。
そんなときに足しげく通っていたのが、豊田道倫さんのライブ。
新宿とか高円寺とか、週2日あれば2日とも行っていた。
少しずつやさいい歌が増えていって、美しいメロディにとろんとなることが増えていって、子どもができた、結婚したときいて、ああ、なるほどなと思った。
アーティストの私生活を中途半端な予備知識として持ちたがるとことが、自分の痛女子たる所以だと思うんだけれど、仕方がない。仕事がらだ。
そして馬鹿なわたしはライブに行かなくなった。痛いなー。
なんかもう当時とことん不幸で、他人の幸せが受け入れられなかったのかなとも思ったりするけれど、嫉妬とかそういうのではなく、なんとなく自分のなかの周期として、豊田さんの切実に引き寄せられる時期が過ぎたんだと解釈しています。
都合がいい言い方だけど。
こんな前置きは不要だった気がする。でもいいや。
以下箇条書きで感想。
■武蔵野コード進行研究会(長尾謙一郎×大橋裕之+α)
アー写から想像していた通りの感じ。
じゅんじゅんがかわいすぎる。あれは男の夢だ。
潤んだ瞳とやわらかそうなほっぺた。
かすれながらあがる声。
ごめんなさい、ほとんどじゅんじゅんしか見てなかったです。
峯田和伸の女子選別力はすごいんだな。しかし。
お金の曲、かわいかった。あと、アイムソリーを連発する曲も。
たしかにお金で本当にほしいものなんて買えなかった。燃やしてしまえ。
■P.O.P.ORCHeSTRa
埼玉の双子のラッパー。
日常会話がそのままラップになってるみたいな、普通によかったです。
自虐トークが多かったけど、イケメンだしおしゃれだし30歳なんて未来は明るいと思います!
MCハマーになる途中! 楽しかった。厨二万歳!
映画見てみようかなと思いました。さいたまのラッパー。
恥ずかしくてCDもらいにいけなかった。くやしい。
■TUTU HELVETICA
フロアを一瞬で凍てつかせた雪女かメーテルか。
楽曲の完成度も高いし、声がもうリアルボーカロイド。
淡々とした表情に萌えたけど、衣装とか、メイクとか、もっといろいろ遊べると思う。
しかしクールな女子であった。ぜひアップルストアで見たい。
てんびん座のあなた、気をつけて。ぞくっ。
■豊田道倫×池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
知らない曲が増えていた。
一番かっこよかったのはUFOキャッチャー。
後半の歌詞で自分のなかのいろんなものがぐあーーーーーっとのどもとまであふれてきた。
めちゃくちゃ必死にはずんで叩くドラムもかわいかった。
戦争にいきたい! と叫ぶ曲もよかった。不謹慎で。吐き出すみたいで。
しけたクッキーかじって 言葉と心と嘘を知る。
いろんなものを踏み潰してきたけど全部を吐き出してやり直したいと思ったりする。
最後はコーネリアス。豊田さんのカバーは外聞もなくて好きだと思う。
一言でいうと、やっぱり爆音でしか救われない。
■前野健太とDAVID BOWIEたち
抜群に歌も演奏もうまい。
詞も叙情的だったり時代的であったり。
でもあんまり好きじゃなかった。
ベースがまたすごくうまくて、あまりの安定感に居心地が悪くなるのは自分のせいだ。
でもとっても人気があるらしい。
松江監督が映画を撮ったらしい。
でも松江監督の映画もどうしても好きになれないのは自分のせいだ。
しかしけれどもきっと見に行ってしまう。
アンコールで、SPOTTEDの直井さんがステージで歌う。
大竹伸郎のTシャツがかっこいい。
その下のポロシャツがさらにクール。
決して一般受けしないあれこれにコミットする情熱。すごい。
でもとってもおだやか。やさしげな情熱系。
な印象を受けました。
何となく今まで好きだった男の子たちが今もステキでいてくれるといいなと思った。
前に立っていた女の子のシュシュがかわいらしいな、と思った。
豊田さんのテープを買って帰る。
BOSEのラジカセできこう。荒んだ夜を選んで。
出演者のみなさま、おつかれさまでした。