渡辺文樹監督について①

渡辺文樹の新作映画が公開されるはずでした。明日明後日。
はりきって部活動予定も、無銭宿泊で延期に。
上映阻止を狙って摘発された、とか諸説あるようですが、
とにかく残念。
http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20080521

前回、「御巣鷹山」を見に行ったのは、たしか市ヶ尾の公会堂だった。
駅から歩いていると通り過ぎる街宣車
「目的地が一緒だったりしてね」なんて話しながら目的地に着くと、
本当に目的地が一緒でした。

警察官10人強が入り口をふさぎ、先ほどの街宣車の方と押し問答。
「映画を鑑賞にきただけなんだから入れろ」に対して警察側は終始無言。
そーっと脇から会場に入ると、奥さんらしい女性と子どもがふたり、
受付で切符切りをしている。
ほかにも私服刑事的なひとが徘徊するロビーを経て会場に入ると、
お客さんは総勢5人〜10人。。。。
(含む我々2名)
おそらく映画上映会の予定をみて、普通の映画と思い来ている地元の方もいたような。

初めての文樹監督の自主上映は、衝撃に連続。
カセットとフィルムを再生しつつ、音声が途中でずれると一時停止で微調整するという、
映像DJな神業に感動。

内容は、ストーリーと映像とを分けて語りたい感じ。
映像はもう、随所が衝撃的なチープさで、自費で映画を撮り続ける根性を逆に見せ付ける。
ストーリーは、監督がの妄想なのか、仮説なのか、思い続けるうちに彼のなかの真実なのか。
とにかく「筋立て」にそってすべてが決まって進んでいく。

これはこのときの上映で聞いたのか、
ドキュメンタリー映画でみたのか、
恥ずかしながら記憶がはっきりしないのだが、
上映前に監督が「これが自分が信じている事実だ」というような口上を述べていた記憶がある。
映画が終わると、「ありがとうございました」という声が映写機の脇から響く。

自分が「信じた」「事実」を伝えるために、映画を撮り、各地で上映をする。
ここまで信念のようなものを持てることが、
内容を超えてうらやましかった。ノンポリの自分ですが。