百度で考えるファーストとセカンド。そしてGoogleが起こした波。

春樹的タイトルにしてみた。
ついに百度、日本での本格運用開始の発表がありました。
予想を超えるメディアの反響。出井さんが会見に登場したせいか?
そして関さんの転身もついに明らかに!

「リンクに頼らない、クリックを結果に生かす」
という発想も、同業界の人はだれもができないもんかねと思ったことのあることだろう。
ブログをいろいろ見ていると、利用が増えない限り、ログも増えないし精度もあがらないだろう、という意見も多いしたしかにそうだろう。
「リンクに頼らない→スパムに強い」
というのももちろんひとつの手法として有効だと思う。
ただ、ブログまで含めてみると、もうこれも手法というには弱弱しい。それほどまでに情報は膨張している。

でも、最初から具体的に中身を語るのは新しいし勇気があるなと思う。
そんなもんさ、というのは後にして、正式運用を始めてからの結果の変化に期待したいっす。

そして、「セカンドサーチエンジン」を目指すという発想。

「現在、日本の検索市場は『Yahoo!』『Google』の完全2強時代になっている。自社調査によれば、ユーザーの7割が複数の検索サイトを利用しており、さらに8割は利用中のサイトに不満はないと回答している」と説明。ただし、「他に高い検索精度を持つサービスがあれば、乗り換えたいとの意向もある。ユーザーは、現在の検索サイトに潜在的な不満を感じているのではないか」と指摘した。

確かに、複数のエンジンを使う人は増えてきた。
それはひとえにGoogleの認知が伸びたことと関連しているだろう。

ただ、ファーストサーチエンジンとセカンドサーチエンジンの差は、小さいようで大きく大きいようで小さい。
詭弁みたいだけど。
ファーストで結果がでなかったときにセカンドを使うというケースが多く、具体的にこういうワードはこっちで、このてのワードはあっちで、といった積極的な使い分けを行っている人は、かなり上級者だと思う。
バッドエクスピリエンスが続いたとき、そして同時にセカンドでグッドエクスピリエンスが続いたときに、人は少しずつセカンドをもっと使ってみるかなという動きになるんじゃないかと思う。
つまり小さい経験のたくさんの積み重ねだ。
現状のツールバーやホーム設定がかなりのユーザーの行動を規定していることを考えると、それだけの「経験を積んでもらう」こと自体が非常にハードルが高い。
ここにおいて、ファーストとセカンドそして新規の差は小さいようで大きい。

ただ、検索については、意外に口コミがあなどれないと感じている。経験則を重ねるよりも、いいらしい、で使う人も多いのではないか。
というのも、普通の生活者にとって検索結果のよしあしはそれほど明確に感じる事実ではないんじゃないかなと思うので。
そうなると、どちらがいいとかは特に考えてないけれど、あっちがいいっていうならいいほうを使いたいわ、な人たは、そんな「口コミ」動く可能性は大。

それなりの結果の手ごたえをもって広まり始めれば、ハードルは大きいようで小さい。スピード感も伴う。
Googleのここ数年の浸透ぶりはそのさいたる例だろう。

ただ、そのきっかけを生み出すのは小さいようで大きい難易度だと思う。実際、現在Googleが「ファースト」ではなく「初登場」セカンドとして浸透したきっかけのひとつには、確実にGoogle earthがあると感じている。日本に存在しなかった夢のようなキラーコンテンツをもってして、その技術力をブランデンィングしたからこそ、その存在を知らなかった人たちをも巻き込むインパクトをみせた。

今回の百度の発表は、利用に直結するような口コミ効果はないだろう。中国ですごいのってどんなの? 的な興味だろう。
これから検索結果と口コミで、どんな伸びを見せるのか、注目です。