gooのオープンカンファレス備忘録

今ごろですが備忘録。
先日つーかもう先月。gooのオープンカンファレスに参加してきました。
何度いってもいかした吹き抜け。はいいとして。
gooのサーチトップのコンセプトなどを聞いたわけですが、今回のリニュの最大のポイントは、「検索ボタンを押す前に問題を最小化する」ということ。
検索結果画面でいかに情報を「見つけて」もらうかではなく、ユーザーが検索ボックスに入れたワードの定義補助をサジェスト的に見せる試みです。
アキハバラーなら → アキハバラ@DEEPじゃないの? → こんな画像のでしょ、映画情報に直行しちゃいますか
的な流れです。

この補助部分には、Yahoo!でいう「関連検索ワード」ももちろん含まれます。
Googleでいう「もしかして」も含まれます。
どれも既存のサービスでやっていることなのですが、検索結果に行く前に、サブミット前に出すというのが新発想。

いい悪いは別にして、検索前にこだわることにシフトしたのは、なかなか大胆な試みかと。懸念点はいくつかあり、検索エンジンにとって、ユーザーの満足度をあげる努力をする上で、検索ワードに代表される検索行動データは大きな意味を持ちます。
それをもとにトライアルを繰り返したり、直接的には前述の関連ワードの提案の元データにもなります。

検索ボタン前に特化してしまうと、単純に今まで分析対象とすることができたある部分は抜け落ちますよね。
検索する上で、これとこのワードを入れれば、確実に答えに行き着くことができる、という回答や技術を持った人は限られると思います。さらに「人」だけでなく、ワードの種類にも依存します。
だからこそ、「あ、何となくこれかもな」という提案(Yahoo!における「関連検索ワード」)があればクリックしてしまうのが人の性なわけで。ただし、みんなが何となく選ぶ「これで出るかもな」ワードは、正解とは限りません。
さらにその先の行動履歴まで追わないと、実際の正解への近さはわからないでしょう。
gooのように検索ボタン前にこだわったときに、このデータ収集はどうなっていくのかな、というのが単純に気になりました。

前述のような「正解への近さ」と同時に、ある種のワードにおいては、バリエーションも非常に大切だったりします。
その辺が気になりました。

「検索結果で迷わせない、選ばせない」、もある意味ひとつの理想だと思います。
実際、gooの検索結果画面には、「スゴイ地図」に近い盛り込まれ感があります。
各種サービスを持つポータルならではの1.0的マッシュアップというか……(これは多くのポータルが抱える問題だと思います。自責)。
ここから選ばせるよりは、というのもひとつの解決方法ですよね。
なかなかここまで吹っ切れませんが。まあ、サーチトップからの流入はごくわずかという前提で考えればいいのか。でまたこう考えると、サーチトップが最大のインプレッションのGoogleってすごいよなに落ち着くのは微妙につらいな。笑。

宝のない宝探しに地図なしで挑む厳しさと、相反する達成感もあれば、わかりやすーいオリエンテーションで予定調和になるがっかり感と、相反する要領のよさも混在するウェブだからこそ、答えはひとつじゃない。平凡ですが最後はそう思いました。

短い時間でしたが、「あなたが検索サービスを作るなら?」をテーマにしたディスカッションもありました。
なかなかに目からうろこの発見がありました。
検索って検索窓にも、言葉を入れるという行為にも、そしてネットという対象にすら限定される必要ないんだな、って感じで。

こういうカンファレンス、大体ディスカッションの時間が一番楽しい。
聞いてるばっかりで不甲斐ないですが。
あ、おみやげに「g」の形に氷ができるというステキアイテムをいただきました。
即効つくったんだけど、gの上の丸と下の丸がちぎれて候。
せつなす。。。